東大阪市の三宅医院は地域のかかりつけ医として、地域の皆様の幅広いお悩みにお応えしつつ、総合内科・糖尿病専門医として専門的な治療をお届けしております。
糖尿病などの生活習慣病のご相談以外にも、「どの科に相談すればいいかわからない」というご相談にもしっかりとお応えし、皆様の健康維持・病気予防に貢献させていただきます。
こちらのブログでは病気や気になる症状に関わる様々な情報を発信して、少しでも皆様の不安解消に繋げられればと思っております。
今回は“糖尿病と足の関係”についてお話しします。
糖尿病と足の問題
糖尿病を発症すると、その合併症として、感覚が鈍くなってしまう神経障害や、血流が悪くなる末梢神経障害が起こりやすくなります。
神経障害が進むと感覚が鈍るため、タコや魚の目の痛みに気付かず放置してしまい、さらに血流が悪いことで傷の治りが遅くなります。
このような合併症は全身にみられるものですが、足は体の中心部分から遠く、また靴下を履くため目につかないことから、悪化して初めて問題に気付くというケースが少なくありません。
足に問題が出るのは糖尿病になって15年以上経過した方に多く、男女比では7:3と男性に多いと言われています。
足潰瘍と足壊疽
糖尿病の方の足の病変で重症となるのは、傷がえぐれたような状態になる「足潰瘍」と、皮膚や皮下組織が死んでしまい、黒くなる「足壊疽(えそ)」です。
壊疽が広範囲であったり、重症感染を合併している足潰瘍の場合は、膝や下腿から下を切断しなければならないこともあります。
水虫やタコ、厚い爪などはよくある足の問題ですが、糖尿病で神経障害や血流障害がある方では足潰瘍や足壊疽を起こすきっかけになる場合があるため、すぐに治療するようにしましょう。
血糖コントロールとフットケア
高血糖になると、細菌やウイルスと戦う細胞の機能が低下し、感染症にかかりやすくなると考えられます。
また、高血糖の状態が続くと合併症の進行が早まることがわかっており、糖尿病の影響で足にリスクがある方は、予防のためにも適切な血糖コントロールを行うことが重要となります。
足の問題は水虫や少しの傷など些細なことがきっかけとなって起こることが多いため、日常的な足のチェックとケアを行い、異常があれば、すぐにかかりつけ医を受診するようにしましょう。