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【院長コラム】糖尿病の合併症について

2021.10.07

東大阪市の三宅医院は地域のかかりつけ医として、地域の皆様の幅広いお悩みにお応えしつつ、総合内科・糖尿病専門医として専門的な治療をお届けしております。

糖尿病などの生活習慣病のご相談以外にも、「どの科に相談すればいいかわからない」というご相談にもしっかりとお応えし、皆様の健康維持・病気予防に貢献させていただきます。

【院長コラム】糖尿病の合併症について

こちらのブログでは病気や気になる症状に関わる様々な情報を発信して、少しでも皆様の不安解消に繋げられればと思っております。

今回は“糖尿病の合併症”についてお話しします。

糖尿病における合併症とは?

糖尿病にはさまざまな合併症が存在することをご存知の方は、案外多いのではないでしょうか。

糖尿病で言われる合併症とは、糖尿病が原因で別の病気があらわれることであり、その病気には急性のものと慢性のものが存在します。

なかでも慢性合併症は、高血糖の状態が長く続いたことで全身の血管が傷つき、徐々に体への影響が出てしまう病気であり、重症化することもあります。

合併症にはどんな病気が多くみられるのか、次でご説明していきます。

糖尿病の3大合併症って何でしょう?

糖尿病の3大合併症について、ひとつずつみていきましょう。

「糖尿病神経障害」

足のしびれや痛み、感覚の低下、下痢、便秘、低血圧などの症状がみられます。

3大合併症のなかで初めにあらわれますが、日常的に出やすい症状とも重なるため、合併症であると気づかれないこともあります。

「糖尿病網膜症」

初めのうちは自覚症状がほとんどありませんが、症状が出る頃には病気が進行し、さらには失明の危険もあります。

糖尿病と診断されてから数年〜20年ほどで発症し、糖尿病患者のうち35%ほどの方に起こると考えられています。

「糖尿病腎症」

初めのうちは自覚症状がないのですが、進行すると腎不全を起こし、人工透析が必要となる場合があります。

糖尿病腎症を発症している方は、神経障害や網膜症といった他の合併症も発症しているケースが多いです。

そのほかにもある主な合併症は?

糖尿病の方は、動脈の壁が厚く、硬くなる「動脈硬化」が起こりやすいため、その影響で心筋梗塞や脳梗塞、狭心症が起こる危険性が増加すると考えられます。

また、糖尿病は感染を起こしやすくなるので歯周病にも注意が必要であり、そのほかアルツハイマー型認知症や脳血管性認知症にもなりやすいと言われるなど、影響は体のいろいろなところに及ぶことがわかっています。

糖尿病は完治が難しい病気ですが、治療をしっかり行えば進行を遅らせることができ、合併症の予防にもつながります。

まずは糖尿病の専門医に相談し、食事療法や運動、投薬などで血糖値をコントロールするなど、糖尿病の治療を適切に行うことが大切です。