1型糖尿病/2型糖尿病

  • HOME>
  • 1型糖尿病/2型糖尿病

【糖尿病の種類】:1型糖尿病と2型糖尿病では違いはあるの?

糖尿病には、1型糖尿病と2型糖尿病の2種類があります。同じ糖尿病という名前ですが、この二つは、全く違う病気で発症の原因や特徴、治療法も違います。
糖尿病と診断された場合には自分は何型なのかを知り、しっかりと適切な治療を受けることが大切です。
東大阪の三宅医院は、総合内科・糖尿病専門医として、継続した治療に力を入れています。
糖尿病でお悩みの方はお気軽に当院までご相談ください。

1型糖尿病

【1型糖尿病について】その特徴を解説

1型糖尿病は、すい臓でのインスリン分泌機能の低下や、自己免疫などによってβ細胞が破壊されるなどして、インスリンが分泌されなくなるために起こります。
若年層に多く見られるタイプの糖尿病ですが、中高年にも発症することもあります。
糖尿病と診断を受けた方の約5%がこの1型糖尿病と言われています。
2型糖尿病とは異なり、食事療法や運動療法などの生活習慣の改善では効果はほとんどなく、生涯にわたってインスリンの治療を継続する必要があります。

【1型糖尿病について】その原因について解説

原因はまだ特定されていないのですが、約90%が自己免疫性、残り10%が特発性とされています。
外敵から身体を守るために働くはずの免疫が、何らかの拍子に間違ってβ細胞を攻撃や破壊をしてしまい、インスリンがほとんど作られなくなってしまうことが主な原因です。

【1型糖尿病について】進行の段階による3つの分類

1型糖尿病は、その進行の段階によって、次の3つに分類されます。

分類①劇症1型糖尿病

劇症1型糖尿病は、急激に進行する1型糖尿病で、典型的には短期間でインスリン補充が必要となります。
インスリン補充を即座に開始しなければ、高い確率で合併症を引き起こします。
1週間前後で急激に進行するため、過去1~2カ月の血糖値が反映されるHbA1cが低く、発見されたときの血糖値は高くなる特徴があります。

分類②急性発症1型糖尿病

一般的に1型糖尿病と言われるものはこのタイプで発症から数カ月でインスリン補充が必要になります。
血液検査では、自分自身の細胞や組織に対して作られた「自己抗体」がよく見つかります。

分類③緩徐進行1型糖尿病

インスリンの分泌量が数カ月~数年程度かけ徐々に低下していくタイプの1型糖尿病です。
2型糖尿病との鑑別が必要になりますので専門医による検査・診断が重要です。
すい臓のインスリンの分泌機能を調べ、それに応じてインスリン療法を開始します。

【1型糖尿病について】生涯にわたって治療を継続する必要があります

1型糖尿病を発症すると、インスリン注射によって生涯インスリンを補充する必要があります。
食事療法や運動療法による効果は、ほとんど期待できません。

1型糖尿病で気を付けなければならないのは低血糖

低血糖とは、血液中のブドウ糖が少なくなりすぎた状態のことです。
1型糖尿病の方は、食事をとる時間や量、インスリン注射の量などにより低血糖を起こす場合があります。
低血糖のなりやすさには個人差はありますが、重度になるとけいれんや昏睡を引き起こすため大変危険です。
低血糖の症状を感じた時に早めに対処できるように、補給用のブドウ糖を常に持ち歩くことが必要になります。

2型糖尿病

【2型糖尿病について】その特徴を解説

一般的によく言われている「生活習慣病としての糖尿病」はこの2型糖尿病を指し、国内の糖尿病と診断された95%以上を占めています。
食生活の乱れや運動不足といった長年の生活習慣、遺伝、過度のストレスなどを原因として起こる糖尿病です。
特に40歳以上の方に多く発症します。
初期にはほとんど症状がないため、頻尿や多尿、疲れやすさ、体重減少などの症状がある場合には、かなりの進行が疑われます。

【2型糖尿病について】治療の中心は食事療法・運動療法

2型糖尿病の治療には、食事療法と運動療法が中心となります。
当院では、患者様に合わせた無理のない食事療法と運動療法を提案し継続して続けていただける様にサポートしています。
糖尿病の治療でお悩みの方はお気軽に当院までご相談ください。

食事療法のポイント
  • 食べる順番
  • 野菜
  • タンパク質・脂質
  • 糖質

よく噛むことや食べ過ぎたときの対処などをしっかりとお伝えしてその方にあわせた量や食事内容をご提案します。

運動療法のポイント

患者様の運動機能やスポーツ歴、現在のライフスタイルをまずはしっかりと確認した上で、続けやすい運動療法をご提案します。

【2型糖尿病について】治療はインスリン注射が必要?

インスリンの働きについて

インスリンは、血糖値を調整するホルモンであり、その働きは、血液中のブドウ糖を細胞内に送り込み、主に脳や肝臓、筋肉、脂肪組織において利用され、血糖値を下げることです。
インスリンはブドウ糖を破壊するわけではありません。

インスリンの働きと注射の種類

インスリンには、食事のタイミングで分泌されるものと、食事に関係なく分泌されるものの2種類があり、不足している分は注射によって補うことができます。
1型糖尿病の多くは、インスリンが不足している状況にあります。
しかし、2型糖尿病は、インスリンが十分に残存していると考えられています。
重要なのは、インスリンが全く分泌されていないわけではなく、分泌のタイミングが遅れていることです。

2型糖尿病とインスリンの関係

2型糖尿病の初期段階では、インスリンの分泌が増加して血糖値を正常範囲に保つことができますが、長期的には分泌能力が低下し、血糖値を下げることができなくなります。この場合、食事制限、運動療法、薬物療法が有効ですが、重度の場合にはインスリン注射療法が必要となることがあります。
2型糖尿病においても、インスリンは血糖値を下げるために極めて重要な役割を果たしていますが、病気の原因によってインスリンの分泌量や効き方が異なるため、適切な治療法を選択することが必要です。